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ケータイについて

ケータイに気をつけろ!!

インターネット依存というと、部屋に閉じこもりパソコンの前にずっと座ってモニタを見ながらキーボードやマウスをいじっている姿や、インターネットに接続されたゲーム機を前にずっとコントローラーを握っている姿を思い浮かべるかもしれません。しかし、日本のインターネット依存を考える上で、忘れてはいけないのが携帯電話です。若者風に言うと「ケータイ」となります。
私達が調査・研究を進める上でも、携帯電話(ケータイ)使用によるインターネット依存事例が多数存在することがわかりました。何をするにもケータイをいじっていたり、メールやケータイゲーム、ケータイサイトにのめり込み現実の生活に破綻をきたしたり、そのような危険のあるケースが数多く存在します。

駅や電車、バスの車内でケータイをつねに触っている人を見たことはないでしょうか。彼らはケータイで何をしているのでしょう。ケータイと言うと音声通話が主な機能と考える方も多いかと思いますが、今やケータイは万能ツールであり、パソコン並みの機能を有したスマートフォンも普及してきました。現在、パソコンでインターネットをしないという人も、ケータイではインターネットをするという人が多く、2005年にはケータイからのインターネット利用者がPCからのインターネット利用者を上回ったという報告もあります。
一般的なケータイでも電子メールはパソコンや他のケータイともやりとりができますし、インターネットに接続し電車の時間やお勧めのランチを検索することもできます。最近では無料をうたった各種ゲームや、親しい仲間内やまだ見知らぬ友達同士で日記や趣味などを共有して楽しむソーシャルネットワークもケータイからアクセスできます。
このようなケータイ専用のゲームやソーシャルネットワークも様々なものが登場し、若い世代や30〜40歳代などを中心に人気を博しています。むしろ若年層は音声通話よりもこういったインターネット端末として主に使う傾向があるようです。最近はテレビを見ていてもこのようなゲームサイトやソーシャルネットワークサイトのCMが盛んに放送されています。サイトを運営する側も課金システムなどで収益が期待できるため、日々新しいゲームやソーシャルサイト開発に力を入れているようです。

サイトの中には課金制前提のものがあり、ゲームを有利に進めたり、ゲームにハマる程に課金が必要になり、ゲーム中のアイテムやアバターと呼ばれる自分の分身に高額に金銭を消費してしまい金銭的な問題を抱えてしまうケースがあります。また、ゲームそのものにのめり込み、ゲーム漬けとなり昼夜逆転の生活になったり、現実世界に興味を失ったりするケースも見受けられます。さらに、ゲームやサイトで知り合った友達や恋人に没頭するあまり現実生活のパートナーや家事、仕事、学業を疎かにしてしまったり、離婚、家族不和、睡眠不足や不登校、遅刻や欠勤などに発展してしまうケースも見られます。ほかにも友人などのメールの返信を数分以内にしないと気が済まず、仕事中や授業中もケータイが気になって仕方がない、といった具合に様々なケースが報告されています。
ケータイサイトもゲームやソーシャルネットワーク、アバターなどが複合・連携して構成されています。ケータイ依存の諸問題も、先に述べたような様々な問題が複合して、その人の現実生活に破綻をきたしてしまうケースが多く若年者から中高年まで年代も様々です。

韓国のネット依存では、PCを使用したオンラインゲームが中心とされています。しかし、日本では先述したようなケータイ依存というケースも数多く存在するのです。そして、このようなケータイ依存に対しては多くの方がまだ危機感を十分に持っていないのではないでしょうか。
ケータイ端末も日々進化し、新しいゲームやサイトも日々進化しています。インターネット依存の形態も様々で今後も新たな依存や問題が生まれてくる可能性があります。自身がケータイを使う際に注意するのは勿論のこと、小学生にもケータイを持ちインターネットに接続する現在、若年者や子供にケータイを持たせる際も、ケータイの先にはインターネットという多種多様の危険な世界も潜んでいることを忘れてはいけません。現在、携帯電話会社が子供の携帯所持の対策として薦めているフィルタリング機能だけでは防ぎきれない依存という問題があるのです。

(文責 橋本琢麿)
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