久里浜医療センター

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過敏性腸症候群混合型の治療体験談

【過敏性腸症候群混合型の患者様からの治療体験談】

 

  初めての内視鏡検査(2012.6)と先生の診断・処方から一カ月がたちました。長年胃腸症状に苦しんできましたが、便通が(良い状態で)毎日1〜2回。ほぼ早朝か午前中にあるようになりました。何年ぶりでしょう。
排便が安定すると、体が楽で快適な上、生活にリズムができ活動的になり、本当にありがたいです。

−これまでの経緯−
  物心ついてから、ガスや腹痛、下痢など胃腸症状に悩まされていました。大人になってからは、月に1回は下痢(梅雨、環境の変化、食べ物の刺激等で簡単に悪化)また、おなかがパンパンに張ることもよくありました。

  特に、2011年は、被災地へ長期ボランティアに行こう と決めたものの…体調の安定している時がほとんどなく、長期計画が立てられないことに改めてショックを覚えました。
  さらに、年明けから激しい下痢が続き、ちょっとした刺激でぶり返し、いつまでたっても治りません。春になると、今度は便秘症状。夜の食事を抜いても、起きがけにおなかが堅く張って息苦しくなり、排便時に吐き気や腹痛を伴うように…。いよいよ日常生活に支障をきたすようになりました。

  苦しさを緩和したいのと、悪い病気を疑い…ついに病院へ行くことにしました。以前、便秘症状から、卵のう腫を発見した経験もあり、覚悟して行きました。

  病院や西洋の薬が好きでないので、最初に行ったのは、地元の<内科・漢方>のお医者さん。「胃腸症状は出ていない」と、胃腸を整える薬を処方されました。
  改善しないので、今度は総合病院の<総合診療科>へ。ここでは検査はせず、問診で「過敏性大腸炎」と診断されました。コロネル(便の水分量を調整する薬)を処方され、一か月たっても改善なし。体はだるくなり、便秘か下痢を繰り返し、体力を消耗する日々でした。
  再診でひどい貧血があることが分かり、鉄剤と胃腸にはセレキノンを処方されました。先生の対応から、「これ以上ここに通っても、埒が明かない」と判断しました。念のため、<婦人科>も受け、最後は専門病院で検査をしようと決めました。貧血が、大腸の病気から来ていることも考えたからです。

−当院受診のきっかけ−
  インターネットで「過敏性大腸炎症状」「過敏性大腸炎原因」…などで検索すると、「過敏性大腸炎の原因に新説」という記事(日経WOMANオンライン2011年2月)がヒットしました。
  ここでは、(後に内視鏡検査を受けることになる)水上健先生のことが紹介されていました。
「過敏性大腸炎」の中で、便秘や下痢を繰り返す人、というのが出てきますが、その描写に目をとめました。
 「便秘をしていて、排便時に痛みを伴うこともある。出るときは下痢になり、排便後に痛みは軽減する」
というものでした。

「あっ!これじゃない?!」
原因は、大腸のねじれ(形の異常)と説明されていました。
  直感で、「自分の症状は、ストレスや腸内環境の悪化でなく、どこか詰まっているのではないか?」と感じていたので、迷わず「ここ(水上先生)へ行こう」と決めました。

  電話予約すると、「遠方の方は、一日で検査〜診断可能」と言われました。予約は一か月待ち。診療を受けてから検査という手もありましたが、いつかは内視鏡をしなければならないなら、直観に従ってココですべてお願いするつもりで…と検査を受けることにしました。
  それからは、「自分で治そう」という気持ちが出て、ストレッチや食べる量を減らすなどの生活改善を始めました。

−診察・検査の実際−
  待ちに待った診療。水上先生は、気さくに「一緒に検査頑張りましょうね。」
まずは、レントゲン・CTで、現在の腸の状態(ガス・便)を確認。「色々ありそうだね〜」と先生。
  <内視鏡検査>の準備へ。2Lの下剤を徐々に飲み、おなかを空にするのですが、なかなか出ない。下剤もう一滴も飲めない〜というくらい飲んで数時間。先生も時々様子を見に来て声をかけて下さいました。(個人差があり、すぐ空になる人もいるそう。)看護師さんに、便のチェックをしていただきOKが出たところで、内視鏡検査室へ。

  お尻に穴のあいた上着をきて、診療台に横になります。モニター画面から患者にも腸内の様子が見え、「見るのが嫌でなければ、見て下さい」「レントゲン見る限り、つらいよね。下痢すると体重変わるくらい、便が溜まるでしょ。」(そうなんです!)
  腸の動きを遅くする注射をして、お尻にゼリーをぬって、検査の始まりです。細長いカメラがお尻から腸にはいっていきます。想像よりも、痛みや違和感はほとんどありません。画面には、腸の様子が映し出されていきます。
カメラが通過するときに、抵抗感を感じるところが二か所ほどありました。そこは、腸がとぐろを巻いて(形が変形して)、細くなって便が通りにくくなっている所だそうです。
  小腸の入口まで行ってから、カメラは戻っていきます。やはり、通りにくいところは抵抗感がありますが、痛い程ではありません。目視して、問題の所を撮影します。
  腸の様子がどうなっているのか。その様子を自分の目で見、実際にカメラが腸を通過する動きを体感できたのは、良かったです。
  これで、検査は終わりです。検査後は、ガスでおなかが張ります。右を下にして横向きになる「ガスを抜き」を教えていただき、ガスを出しました。

  レントゲンを見ながら、腸の状態の説明を受けました。教科書に載っている腸の写真と比較すると、自分の今の腸の形が、良く理解できます。腸の形態異常と空気を飲んでガスがたまる(呑気)があると説明されました。
  具体的に便やガスが詰まっている所を確認し、その箇所のマッサージ法、体をねじる体操、生活習慣の改善指導、薬の処方(ビオフェルミンとマグラックス)を受けました。

−検査を終わって−
 「腸の状態を自覚すると、それだけでよくなることがある。」
と先生はおっしゃいました。その通りになりました。「何がどうなっているのか」想像がつくと、自分でもケアしやすいのでしょう。

  その後は、順調な経過をたどり、精密検査の結果は問題なしとのことで、安心しました。薬はまだ継続中ですが、「原因がわからず、調子が悪い」不安な状態から解放されたのは、内視鏡検査を含む検査と、先生の診断のおかげだと思います。

  また、「自分の腸の癖を知る」ことで、「これなら治せる。治そう。」と積極的になり、「今、大丈夫かな?」と、食べ物や生活、体に「的(マト)を当てて」気を使うことができることが、何よりです。今は、マッサージやストレッチも含め、治ること第一に生活しています。感謝して、腸の健康を維持したいです。

  ありがとうございました。2012.7.26

 S状結腸の屈曲と下垂、下行結腸の捻れによる口側腸管拡張

  • 症状の発現に心当たりがない(ストレスの関与がない)過敏性腸症候群の方です。
  • ストレスの関与がないため従来の過敏性腸症候群の薬が効きにくく、炎症や腫瘍のみを検出する従来の大腸検査で異常を指摘することはできません。このような症状の方は症状が辛いということで休学したり、休職すると運動量が減り症状がさらに悪化することが多いです。
  • 便を緩くする薬や整腸剤を少量使用して便性状をコントロールし、通過障害の原因となっている腸管形態に対応したマッサージやストレッチを行うことで症状は劇的に改善します。
  • また大腸検査をして癌や炎症性腸疾患がないことを確認し、症状の原因となる腸管運動や腸管形態を自覚すること自体も治療になります。

 

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